法人税と所得税どっちが受かりやすい?両方合格した人が勝手に比較!

法人税と所得税どっちが受かりやすい?両方合格した人が勝手に比較!

法人税と所得税どっちが受かりやすい?両方合格した人が勝手に比較!

(最終更新日:2019年5月23日)

税理士試験で法人税にしようか所得税にしようか迷っている方向けの記事です。

 

法人税と所得税は税理士試験の選択必須科目です。

どちらを選んでもいいですがやはり実務でよく使う法人税が人気です。

 

でも法人税って難しいってよく聞きますよね。

どうせならサクッと終わらせたい税理士試験。

「所得税って受かりやすいの?」って思いませんか。

 

そこで法人税・所得税両方に合格した筆者が個人的な見解を書きます。

(所得税は2017年(第67回)に、法人税は2018年(第68回)に合格しました)

 

理論の数(応用理論を除く)

筆者はどの税法科目も基本的にCランクは覚えないスタイルだったので、

受験当時のA・Bランクのみを覚えました。

(覚えたCランク、覚えなかったBランクもありますが)

ざっくりとですが両者のA・Bランクはこのくらいになるのではないでしょうか。

 

所得税 50~55題

・法人税 70~75題

 

理論があまり覚えられないという方は所得税のほうがいいかもしれません。

 

所得税は1題で左右見開きの2ページが多いのに対し、法人税は1題で片側1ページの理論が多い

(しかも△は覚えなくてよいことが多い)ので、題数だけでは語れないところもありますが、

個人的にはやはり法人税の方がボリュームが多かったと感じます。

ちなみに筆者は所得税50題、法人税70題で本試験に臨みました。

 

 

筆者の法人税の理論戦略についてはこちら

 

 

 

 

 

理論の覚えやすさ

個人的な感覚ですが、所得税のほうが覚えやすかったです。

というより法人税が覚えにくかったといったほうが感覚的に近い・・・

 

理由は、所得税の理論が見開き2ページで1題の理論を構成しているものが多いためです。

つまり、所得税は1つの話が長々と続くため、

1度流れを掴んでしまえば芋づる式に次の柱が思いだせます。

 

対して法人税片側1ページで構成さてていることが多いため、話がコロコロ変わります。

ゆえに法人税は記憶が取り出しづらいという感覚でした。

(法人税は覚えやすく、所得税は覚えにくいといった意見もあったので個人差に過ぎませんが。)

 

ボリューム感

法人税の方が圧倒的に多いです。

予備校のパンフレットの勉強時間の目安では両者は同列ですが

間違いなく法人税のほうが負担が大きいです。

計算も理論も。

 

一応理論マスターの重さを量ったので載せておきます。

(中にコピーを貼りつけたりしているので完全な比較にはなりませんが、

それが本当の勉強ボリュームということで。)

所得税 理論マスター

(所得税は321g)

 

法人税 理論マスター

(法人税は446g)

教室の熱量

筆者はどちらも上級コースで受講しましたが(法人税は年内完結+上級コース)、

法人税のほうが教室に熱気があります。筆者のクラスの所得税はちょっとゆるい雰囲気でした。

 

所得税は法人税に合格した人が受けるので猛者が多いと言われますが個人的体験から言えば

「ほんとにそうなの?」って感じです。

 

所得税を受験したことのない人が憶測で言っているに過ぎないんじゃないかなあと思います。

(自分のクラスがたまたまそうだっただけの可能性もありますが)

 

まわりのやる気に引っ張られるタイプの方は法人税のほうがいいかもしれません。

 

奇問リスク

近年、法人税で奇問・難問が出題されたというケースが多いです。

 

せっかく1年頑張ったのに回答不能の問題にテンパって他がくずれてしまうリスクから言えば

出題が安定している所得税のほうがいいと言えるかもしれません。

(もちろん試験委員しだいなのでなんともいえませんが)

 

平成30年度(第68回)の合格率

受験者数 合格者数 合格率 前年の合格率
所得税  1,704 209 12.3 13.0
法人税 4,681 542  11.6 12.1

(国税庁ホームページより)                      

合格率について

このデータからいろいろ言えることはあると思いますが合格率はぶっちゃけどうでもいいです。

なぜなら、本気で受験をやっている人ってそんなにいないからです。

(本試験会場では理論マスターが真っ白なひとがほとんどです)

 

受験者数のうち、予備校で最後まで授業に出る人が50%。

最後までちゃんと勉強する人が30%くらいなものでしょう。

最後までちゃんと勉強できた人の実質的な合格率は3割くらいあると思います。(私見ですが)

 

合格者数について

合格者数はちょっと気になる方もいるかもしれません。

合格者が少ないとワンミスが響きやすそうな気がしますしね・・・

筆者は「200人も受かるし大丈夫でしょ」と思ってましたが。

 

個人的なおすすめは所得税

ここまでいろいろ言ってきましたが

「結局どっちがおすすめなん?」

と聞かれたら

 

ボリューム感、理論の題数、理論のおぼえやすさ、応用理論の難易度(記事では触れませんでしたが)、

奇問リスクさらに個人的な勉強の辛さの感覚も加味すると

 

間違いなく所得税をおすすめします。

(あくまで合格することだけを考えればですが)

 

ただし法人税に合格したというのはちょっぴり自信になります。

ほんのちょっぴりですが。

 

最終的には自分で決めるしかない

筆者は所得税を強くおすすめしますが法人税を選んだから悪いだなんてことはありません。

ただ、法人税で何年も足止めを食らっているなら所得税も全然ありだよ~

ということをちょっと知っておいてください。

 

どちらを選んでも大丈夫。

頑張ればどっちも受かります。

 

自分の興味がある方を選びましょう。

興味がないとたぶん続きません。

 

ちなみに筆者は法人税と相続税とで迷いましたが、

「法人税に受かって税理士試験を終わりたい」

という思いが強かったので法人税を選びました。

 

編集後記

ここまで完全に個人的な意見を言ってきましたが、ついでにもう一言。

法人税に合格している方は所得税の受験をおすすめします。

 

繰延資産や減価償却など計算で重なる論点が多いためです。

筆者は所得税を勉強していたために、法人税の計算は比較的はやく馴染めたような気がします。

 

逆に所得税に合格している方は法人税の受験はおすすめしません。

法人税は予想以上に難しいからです。

 

試験に受かっていなくても実務で勉強すればできます。(多分)

一年でもはやく合格することを考えたら法人税は避けるべきでしょう(笑)

 

ちなみに筆者はもう一度受験しろといわれたら間違いなく大学院に行きます。

 

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